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プラズマボールの分解

これがプラズマボール

これがいわゆるプラズマボール。東急ハンズとかでイルミネーション玩具として売られている。

近所のバッタショップで新品箱入りが1個300円ちょとで売られていたので思わず購入したのだ。


アルゴン等の不活性ガスを封入したガラス球に高電圧を印加することにより発生する、ある種の放電現象をビジュアル的に楽しむためのイルミネーション、玩具である。プラズマボールのプラズマとはなんぞや?というと下のWikipedia の解説が分かりやすい。

 

 

さっそくプラズマボールを分解

裏ブタを外す。単三電池4本(つまり6V)で動作するようだ。

さらに分解。


 

昇圧回路の調査

昇圧回路らしき基板が見えた。基板を取り外す。

 

この状態で通電する。

GND線を近づけると放電する。
ギャップは4mm~5mm程度まで放電するので、概ねの電圧は4~5KV程度だろうと思われる。

 

プラズマボールの昇圧回路のコネクション(回路図)はこんな感じだった。

プラズマボール回路図

バイポーラトランジスタと昇圧トランスを用いたいわゆるブロッキング発振回路。

発振周波数は概ね14KHz程度であった。

 

サイト内参考記事

 

 

 

ボール部分の調査

ボール(ガラス球部分)を分解し調査する。

中央部分の黒いバーは、たんなる飾りのプラスチックパイプだった。それを抜き取った。

ガラス中央(試験管状の内側)には導電性塗料が塗ってあり、さらにステンレスタワシのような金属の塊が押し込まれてある。これが電極となるわけだ。つまり、この電極と封印されている気体(球体の内部)とは電気的には接触していない(ガラスを介している)。

 

 

ここで疑問が発生

ガラスという強力な絶縁体を介して、何故に放電するのだ??
電圧は5KV程度なので、1mm厚近いガラスが絶縁破壊起こすとは考えられない。

 

ちょと考えたら分かった。

それは印加している電圧が(ある程度以上の周波数の)交流(パルス)だからだ。

つまりガラス(誘電体)を介してコンデンサカップリングされているのだ。たぶん。

 

補足実験

で、それを確かめるため補足実験をやった。

つまり、交流では無く、純粋な直流電圧を印加してみる。

直流高電圧電源装置に接続。

電圧をどんどん上げていく・・

光らない。10KV(1万V)まで上げた。(安全上、とりあえず10KVまでにした)

やはり、予想通り直流電圧では全然光らなかった。

つまり、ある程度以上の周波数の交流(高周波)電圧印加というのがプラズマボールのミソのようだ。

 

投稿:2010/12/17


 

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