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増幅回路にNFB(ネガティブフィードバック)を施すことの意味
OPアンプなどの増幅回路は通常NFB(ネガティブフィードバック:負帰還)を掛けて使用します。
その根本的な意味をとても簡単にまとめてみました。
α :オペアンプ(OP AMP)です。膨大なゲインα
(裸ゲイン)を持っています。
β :負帰還回路です。通常はR(抵抗)やC(コンデンサ)などのパッシブな部品で形成されます。
まとめ
オペアンプの裸ゲイン(フィードバックをかけない場合の利得)が膨大に多い場合、システムゲイン
(フィードバックをかけた場合の利得)はβにより決定されるということです。
β 回路を抵抗やコンデンサなどの安定な部品で構成することにより、増幅器(OPアンプ)の不安定要素
(周波数特性や歪など)を大幅に改善できるのです。
別表現しますと、ネガティブフィードバック(NFB)をかけることによりゲイン(利得)を犠牲にして安定を得ている
と言えます。
補足
あくまでも、裸ゲイン(フィードバックをかけない場合の利得)がシステムゲインに対して膨大に大きいということが重要です。もし、裸ゲインがシステムゲインに対して大きな違いが無くなってきた場合(例えば周波数特性により裸ゲインが低下した場合)は、増幅器(OPアンプ)の不安定要素が表に出てきたり・・等の不都合が生じます。
おまけ
例えば、おなじみのOPアンプの非反転増幅回路で考えると。
<サイト内関連リンク>
OPアンプのイマジナリーショート
OPアンプのゲイン基本公式に含み持つ誤差
追記修正:2007/6/22