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地味に不思議なファラデーの単極誘導

2012/7/3

 

ファラデーの単極誘導モータ

ファラデーの単極誘導モータの実験をしました。単誘導っていうのは電磁誘導で有名なマイケル・ファラデーによって発見された現象なのですが、電磁誘導があまりにも有名なので、ちょと目立たないですが、地味に不思議な現象なのです。ファラデー自身もその原理を説明することが出来なかったようです。

 

これの、どこが不思議かと言うと、通常のモータと比較すると分り易です。世の中の全てのモータは、電磁気的モータであっても、静電気式モータであっても、超音波モータであっても、何らんかの回転体(ローター)と固定体(ステイーター)が必ずあります。代表的な例では、回転体(ローター)がコイル(電磁石)で、固定体(ステーター)が永久磁石です。つまり、コイルに電流を流すと、回転体(コイル)は固定体(永久磁石)に対してのトルクが発生して、回転するわけです。もちろんリニアモータも同様で、回転が直線移動に変わっただけです。

 

このファラデーの単極モータの場合も、永久磁石を固定体として、回転体である銅円板の中心と外側の間に電流を流すと、回転体(銅円板)がクルクル回転します。これだと、通常のモータと何ら変わらないのでぜんぜん不思議でないのですが、単極モータの不思議なとこは、下の実験写真のように銅円板と永久磁石とを合体させると合体したまま回転してしまうことです。

ちなみに磁石は電子レンジマグネトロンを分解してゲットしたフェライト磁石です。

 

力学的反作用の相手がいない

通常のモータでは必ず必要な固定体(ステーター)に相当するところが無いのです。どこに対してトルクが発生しているのでしょうか?力学的反作用が見当たらないのです。自分の靴紐を持ち上げて、自分が上昇して行く、そんな感じの不思議さを感じます。

 

本屋さんで電磁気学関連の本を見たり、ネットで調べたりしたのですが、明確な解説は見当たりませんでした。そもそも、電磁気学の本で、ファラデーの単極誘導に関してまともに解説している本自体見当たりませんでした。もしかしたら、学者もイマイチ分かっていないのでしょうか?

 

 

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