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防水CDプレイヤの分解

ツインバードというメーカの防水CDプレイヤ。
お風呂で、ちょっと音楽やセミナー収録CDを聞くのに、とても重宝していた。おもに妻が愛用していた。
音質は、小さなポケットラジオ程度の感じだが、聞き慣れると、それはそれで結構聞ける。

でも、最近、どんどん調子が悪くなり(CDを読み取れずエラーとなることが多くなった)、先日、とうとう、全くCDを読み取ることが出来なくなったしまった。調べてみると、どうやら光学系の不具合で、素人修理は無理のようだ。そこで最後に、分解してお別れすることにした。



全てのネジを外して行くと、簡単に分解できた。
蓋の噛み合わせ部分は全てパッキンあり。


スピーカー部分は独立したボックス(エンクロージャー)を構成している。


前面の音の出る穴部分には防水フィルターは無い。


スピーカーユニットのコーン(振動紙)は紙ではなく、耐水性の樹脂なのである。
つまり、このコーン(振動紙)で防水していることになる。


基板の部品面(単層ベークライト基板)。
CDコントロールおよびDAコンバータ部分である。


出力アンプ基板。
8ピンのOPアンプのようなICがJRC(新日本無線)の
小出力ステレオパワーアンプIC(NJM2073)でる。

新日本無線NJM2073のデータシート(PDF)
(右クリックで「対象をファイルに保存」を選択するとPCにダウンロードできます)


CDメカ部。
モーターは2個。1個はCD回転用。もう1個はヘッド位置操作用。


ヘッド(送受光ユニット)を取り出す。


ヘッドのフォーカスレンズを拡大。
このレンズを上手く動かす(サーボ制御)ことによりピントを合わせトラッキングしCDのピット(小さな突起)を読み取る。


レンズユニットを取り出す。
希土類磁石の奥に数種類の光学部品(ミラーやスプリッター)が見える。


レンズASSY。レンズとレンズを上手く動かす(ピントを合わせる)ためのコイルにより構成。


マグネットASSY(希土類磁石)


レンズASSYとマグネットASSYを組み合わせた写真。

レンズASSYのコイルに上手く電流を流し、いわゆるフレミング左手の法則によってレンズASSYを動かす。
これにより、くるくる高速回転するCD面(結構CDって歪んでいるのでブルブル揺れている)の極めて微小な一点に上手くピントを合わせ追従することが出来る。(トラッキングサーボおよびフォーカスサーボと言う)

光学ユニット。各種光学部品(ミラーやスプリッター)と送受光素子(フォトダイオード)で構成される。


受光素子。


発光素子(レーザーダイオード)。


CDをぐるぐる回すモータ(スピンドルモータ)。DCモータである。

電池をつなぐと回る。なんかの玩具に使えそうだ。



●おまけ
蓋の部分の操作表示部も分解してみた。






<関連参考リンク>
ツインバード工業株式会社
藤本健のDigital Audio Laboratory/CDプレーヤーの読み込みの仕組み
CD−ROMドライブのしくみ(仕組みが分かる動画あり。超おすすめです。)


投稿:2008/7/5

 

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