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TIMEDOMAIN Lightというスピーカの分解

タイムドメイン・ライトというオカルト系?アンプ内蔵小型スピーカーを分解した

タイムドメインスピーカーというのは、由井啓之氏が提唱するタイムドメイン理論に基づくスピーカーだ。
何んか難しい理論のような感じがするが、言ってることは、小口径フルレンジスピーカーで、キャビネット内の定在波と不要な寄生振動を極力無くしたら、良い音がするよ。という当たり前の理屈。でも、何故か、信者が多く、半ば新興宗教系?オカルト系?の様相を呈している。

昔の汲み取り式トイレの煙突のような円筒型のデザインのスピーカー「Yoshii9」がタイムドメインスピーカーで最も代表的で有名のようだが、今回分解するのは一番小型のタイプであるタイムドメイン・ライト。

ちょとオシャレなタマゴ形のパソコン用スピーカーと言う感じだ。


支柱取り付け部分。


ゴムリング(カップリング)を介してのネジ止めである。


スピーカキャビネットを分解。


スピーカユニットの磁石部分に金属製円筒(重り)が取り付けられている。
そしてスピーカユニットはキャビネットにリジットに固定されてはいない(ゴムスポンジを介して押さえつけられている構造)。この磁石部分の重りとスピーカユニットの取り付け構造がタイムドメイン式スピーカのミソのようだ。

いちおうバスレフ方式のよう。
バスレフダクトはかなり細長い。


これがアンプ回路基板。

パワーアンプはTA8207Kを採用。
これは安価なカーステレオ用の東芝製パワーアンプICである。
TA8207Kデータシート

基板はリジットにネジ止めではなくゴムリングを介して取り付けられている。
スピーカの振動を基板に伝え難くするためだろう。


基板裏面はこんな感じ。



構造メモ書き(らくがき)参考まで。


このタマゴ型の形状と、スピーカユニットの後ろ(マグネット部分)に錘(おもり)が取り付けてあるのと、
やたらとゴムでカップリングして振動伝達防止に拘っているのが構造上の大きな特徴だ。



おまけ・数ヶ月間聴いた感じ

●初めて聴くと、見た目からの想像よりも、とてもクリアで高精度な印象を受ける音。
●このサイズにしては、とても良くできている。
●このサイズなので、当り前だが、まともな低音は出ない。
 でも、低音が出ているんだろうなぁという雰囲気を感じる場合がある。
●曲による向き不向きが、かなり大きい。向かない曲は徹底的に向かない。
●ザラザラ感を感じる時がある。
●周波数バランスに偏りがある感じがする。その為か、長時間聴くと、逆に、疲れる。
●結構、飽きるのが早いかも。




<関連情報サイト>
TIMEDOMAIN 10th Anniversary! 心のオーディオ
タイムドメイン・スピーカー - Wikipedia

投稿:2008/1/1
追記:2008/5/19

リンク修正:2013/5/10

 

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