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本との出合い

冊の本との出合いが、その後の人生に大きな広がりや可能性を与えてくれるかもしれません。
ここでは、何だか今でも心に残っている本を紹介していきます。

 



Googleを支える技術


『Googleを支える技術・巨大システムの内側の世界(西田圭介著)』

普段、何気に使っているインターネットの検索システム。
どんな検索ワードを入力しても瞬時に世界中から関連ページを見つけ出して表示してくれる。
しかも、概ね、自分の要望にあった順位で並べられている。
考えてみれば、とても不思議だ。
神業のようにさえ思うこともある。
この本は、その不思議な神業の世界(仕組み)を少し垣間見ることが出来る本である。

グーグルのような検索サイトって、何か特別な超高速コンピューター(スーパーコンピューター)でやってるんじゃないの?て思ってしまうが、実は違う。家庭にあるパソコン程度のサーバーを利用している。ただ、その数が違う。膨大なのだ。つまり膨大な数のサーバー(パソコン程度のコンピューター)にって分散的に極めて上手く処理して高速で大規模な検索システムを実現している。

ちょっとだけ本の内容について:
●役に立つ(有用な順番で検索結果を並べる)検索エンジンの仕組み
●初期のグーグル検索エンジン
●超大規模分散ファイルシステム
●グーグルで処理している驚くべきデーター量
●巨大化するデーターセンター
●ハードウエア(特にハードディスク)の信頼性の徹底的な調査
●消費電力やシステム運用コスト(コストパーフォーマンス)
●システムとしてのメンテナンス性や信頼性
●グーグルの開発ポリシーや開発体制
などなど・・

また、例えば
「グーグルのサーバー(PC)の電源は一般的ATX電源のようなマルチ電圧ではなく独自に12v単一電源で駆動させている(*1)。そうすることにより電源効率を90%以上を実現している」などの、かなり突っ込んだ話まで紹介されていて、とても面白い。

補足説明:
(*1)一般的ATX電源(パソコンのスイッチング電源)の出力電圧は12V、5V、3.3Vのマルチ電圧方式である。何故そうなっているかというと、たんに昔の規格(仕様)を継承しているからだ。今時のPCはマザーボード内にローカルスイッチング電源を搭載しているので電源がマルチ出力である必要は全くない。したがって、グーグルの考案のように適度な高さの電圧(12V)でマザーボードに供給して、マザーボード上の消費するすぐ近傍で必要な電圧に降圧コンバートした方が、配線路での電力損失も低減し、PC内の配線もすっきりするし、明らかに理にかなっている。一般のPCもグーグルのサーバーのように単一電源供給式にすれば良いのではないか?と思う。


<備考>
この記事は日々のABCDEFG日記(2008/5/24投稿)より転載したものです。




マックスウェルの悪魔



『マックスウェルの悪魔(確率から物理学へ)』
都筑卓司 著 講談社/ブルーバックスシリーズ


暑い夏の日、アエコンをつければ涼しくなります。でも、そのぶん電気代が高くなってしまいます。なぜでしょう?アエコンは電気のエネルギーを用いて部屋の熱を無理矢理に屋外に移動させることにより部屋を涼しくしています。でも、もっと単純に、部屋の熱エネルギーを移動させるのでは無く他のエネルギー(例えば電気エネルギー)に変換できるとしたら、もしかしたら、電気を使うことなく、いや、それどころか発電をしながら部屋を涼しくできるのでは?と考えたことありません?この考えを実現してくれるのがマックスウェルの悪魔です。

もう少し突っ込んで書きますと。
誰が何と言おうと、この世の中に確然と存在する次の2つの熱力学の根本法則があります。
@熱力学第一法則(エネルギー保存の法則)
A熱力学第二法則(エントロピー増大の法則)
このうち「エントロピー増大の法則」に宿り、エントロピーを操作しようとする魔物がマックスウェルの悪魔なのです。
エントロピー(つまり情報量)を操作するだけですから、エネルギーは要りません。
もし、マックスウェルの悪魔がいたら、ガスレンジにかけた鍋の水は、ガスに火を付けなくとも、周りの熱を自由に奪い、鍋の水をお湯に変えることが可能ですし、ガソリンを入れ無くとも、自動車で好きなところに出かけることも可能になるのです。

この本では、大昔から現在に至るまで、考え続けられている永久機関が、いまだに実現出来ない理由や、エントロピーと時間(なぜ時間は過去から未来へ一方向に流れるのか?)との関係等にも言及されています。
僕は、この本を高校生時代に購入し、今でも読み返すことがあります。

改訂版は、今でも発売されているようです。(左写真)
僕は旧版の表紙デザインの方が雰囲気があって好きです。







物理数学の直感的方法


『物理数学の直感的方法』
長沼伸一郎 著 通商産業研究者


学生時代に学んだ物理や数学の数式で、どうしても理解できない概念って有りましたよねえ。例えば「ベクトルの回転(rot)」なんか、僕は全然理解できませんでした。この本は、そんな数式たちを出来るだけ観念的(直感的)に理解させようとして書かれた本です。「ε−δ論法と位相空間」なんかはとても読み応えあります。
ただし、実生活には何の役にも立たないと思います。




バシャール


『SASHAR(宇宙存在バシャールからのメッセージ)』vol.1〜3
ダリル・アンカ 著 VOICE


とてつもなく進化した宇宙の生命体であり、体や形すら持たない宇宙の意識体(要するに超進化型の宇宙人?)が、なぜか、ダリル・アンカという1人の米人に憑依して(チャネリングと言うらしい)地球人の僕達に対して、色々な素晴らしいメッセージを伝えるというもの。この宇宙意識体には名前などは無いが、ダリル・アンカ氏が便宜的にバシャール(BASHAR)と名づけたという。明らかに物凄く胡散臭いです。でも、御茶ノ水の三省堂という本屋さんで、たまたま、この本(vol.1)を見つけて、なぜか衝動買いしてしまいました。今からもう20年近く前の出来事・・でも、今でも、この本を持っていたりします。

下記に要約しておきます。
●あなたの信じていることが、あなたの人生を100%創り出しているのです。
●ひとつのものは、ひとつでもあるが、同時に全てのものでもあります。
●みなさんひとりひとりが「無限」のもつ一面なのです。
●私は哲学の話をしているのではありません。創造の基本的なメカニズムの話をしているのです。
●全ての出来事に、良いも悪いもありません、全てはニュートラル(中立)です。あなが、その出来事に、どう定義付けを行うかによって決定されるのです。
●毎瞬毎瞬、あなたをあなた自身がどう定義づけるかによってあなたを創っているのです。つまり、定義づけを変えれば、あなたは変わるのです。
●宇宙は無意味なことはしません。宇宙をそのまま信頼してください。必要なものは全て、必要なときに知ることができます。
●豊かさの定義とは「自分のやりたいことをやる必要のある時にやること」です。
●大切なキーは、ワクワクした時に、それを行動に起こそうという意思です。
●過去も未来も存在しません。存在するのは今だけです。
●リニアに流れる時間は、人間が創り出した幻想に過ぎません。


今思うに、この本は、いわゆる電波系トンデモ本に属するものかもしれません。
でも、「自分の信じることが、自分の人生を100%創り出している」つまり、予め決まった運命などと言うものは無く、自分の人生は100%自分の思考により決定されるという考えは、当時の僕にとっては、かなりセンセーショナルで画期的な内容でした。

バシャールという宇宙人がいようがいまいがどうでもいいことなのではないのでしょうか?ダリル・アンカと言うおっさんの妄想であったとしてもいいのです。本を売るためのマーケティング手法の1つであったのかもしれません。
後の、いわゆる自己啓発書などの多数に、類似の内容が多々あることから、それら著者の方々に大きな影響を与えたことは間違いないように思います。先日読んだ船井幸雄氏の本にもこの本と同様の事がたくさん書かれていました。

この本の内容を更に詳しく知りたい方は下記に内容抜粋があるようです。




健康の原点


『健康の原点』
木村裕昭 著 ヘルシー広報室


木村裕昭という元名外科医が30年ほど前に書いた本です。写真の様にずいぶん黄ばんでいます。どういう経緯で、この本が我が家の本棚に来たのかは不明ですが、とりあえず読んでみまた。この現在においても、健康に生きるためのヒントが含まれているのかもしれません。残念ながら今では発売されていないようです。下記にこの本を要約しておきます。

●病気の原因も不幸の原因も同じく私達のこころの中にあるのだと気づいたとき、外科医である私はメスを捨て、薬も捨てた。
●病気は実在ではない。心が病は実在するという迷い疑いの信仰にひれ伏してしまい、何か他の力にのみ頼りきってしまったとき病人は発生する。
●人の死は生まれる前からの契約事項であり、この契約にハンコを捺して生まれ出てきた以上、どんな死に様にするかが「生」の意味である。
●せめて、朝の太陽を拝し、夜の星空を眺めて、この地球に生まれたことを感謝しよう。
●ストレスからの解放は感謝する気持ちから始まる。
●大食、飽食は止め、魚と野菜を中心とした腹八分目とすることが、健康という恵みを受ける食生活である。
●骨盤を前に押し出すように坐ると、自然と複式呼吸になる。これが楽に出来るようになると、外部からの刺激に対して不必要に反応しなくなる。つまりストレスに強くなる。

 

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