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銅の抵抗値の温度特性

銅(Cu)の抵抗値には意外に大きな温度特性(温特)があったりします。 温度が1℃高くなると銅の抵抗値は約4000ppmつまり0.4%分高くなります。こう書くと小さいような気がしますが、例えば温度範囲が-20℃〜80℃の温度範囲(100℃の変化幅)で使用される機器の場合、その中でのあらゆる銅(銅線など)の抵抗値は40%も変化してしまうということです。また、機器によっては自己発熱などにより100℃程度の温度変化は十分ありえると思います。




これは、銅の物性に起因することなので、どうしようもありません。



■補足
特に、ソレノイド等のアクチュエータやリレー等のようにコイル(銅線をグルグル巻いたもの)に直流電圧を加えて働かすものについては、温度の上昇によりコイルの抵抗値が大きくなり、つまり、コイルに流れる電流が小さくなり、使用温度範囲での銅の抵抗値の温特を考慮の上、設計しておかないと、高温になると、思うように働か無くなる場合があったりしますので注意が必要です。

■蛇足
この特性を利用して、別途温度センサを用いなくとも、コイルを利用したアクチュエータやセンサの大雑把な温度を検出したりも可能です。

<サイト内関連リンク>
基板の銅箔パターン幅と溶断電流との関係
ケーブルのサイズと許容電流との関係

投稿:2006/6/7

 

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