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OPアンプのイマジナリーショートとは?

 

OPアンプの入力端子間があたかもショートしているかのような振る舞い。どうしてでしょう?


α :オペアンプ(OP AMP)のオープンループゲイン(裸利得)。膨大な値。
β :フィードバックゲイン。有限の値。




簡単に言うと

無限の(膨大な)ゲイン(利得、増幅率)を持つOPアンプで、有限の出力が出ているということは、入力電圧(入力端子間電圧)は限りなく0(ゼロ)でなくては矛盾するとうこと。で、入力端子間は、あたかもショートしているかのように見える。

イマジナリショートとは

イマジナリーショートたは、つまり、OPアンプの裸ゲイン(フェードバックをかけていないOPアンプそのものの利得)が莫大に大きいことの別表現なのです。

これと合わせてOPアンプの特徴(理想特性)をまとめておきますと

@イマジナリーショート(つまり裸ゲインが無限大)
A入力インピーダンスが無限大(つまり入力端子には電流が流れこまない)
B出力インピーダンスがゼロ(つまり出力電圧は負荷の影響を受けない)

この理想特性(あくまでも理想OPアンプですが)を用いることにより、簡易な計算式でゲインが出せたりして、OPアンプを扱い易くできるのです。また、大部分の用途では、OPアンプを理想OPアンプと見なして回路設計しても、大きな問題は生じません。

補足

上記のことは、もちろん、OPアンプが正常動作であり、非飽和の線形領域で使用されている場合です。


<サイト内関連リンク>
増幅回路にNFB(ネガティブフィードバック)を施すことの意味
アンプのゲイン基本公式に含み持つ誤差

投稿:2006/5/27
追記修正:2007/6/22

 

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