電子工作プチネタ <<

テクトロオシロのプローブネタ

2009/10/25

テクトロニクス(Tektronix)のオシロスコープのプローブに関するネタです

愛用のテクトロのデジタルオシロのプローブの1つが僕の不注意から不良になった。テクトロ純正プローブの修理代はとても高い、新品購入したら尚更高いので、どうしても純正プローブを買う気がしない。そこで、結構評判のいいテクトロっぽいデザインのYPIOEERというノーブランドのプローブ(2本セット)を試しに購入したのです。帯域は200MHzと狭くなるが、まあ、とりあえずの用途には基本的な問題はない。でも、下記のような気分的な問題が生じた。

 

プローブ倍率が自動的に設定機能が働かない

テクトロのデジタルオシロは、純正プローブを用いると、そのプローブに応じたプローブ倍率が自動的に設定される。でも、他メーカー製のプローブを用いると、この機能が働かない。例えば他メーカーの10倍プローブを用いると、オシロの画面上のスケールやカーソル表示値や計算値は1倍プローブとして表示されてしまう。で、手動で設定しようとすれども・・何故かマニュアルでプローブ倍率を変更する手段がないのです。なんでやねん!と言いたくなる。

 

でも。まあ、気を取り直して。オシロスコープとしての基本機能上の問題は無いのだ。ただ、やはり、全ての縦軸(電圧軸)表示値を頭で10倍する必要があり面倒だ。面倒というより、バッタ(ノーブランド)プローブを使用していることをオシロ本体からいつも指摘されているようで、何だか少し気分が悪い。

 

そこで

ノーブランドプローブでもテクトロ純正プローブの如く、表示値をプローブ倍率に設定させる手法を考えた。プローブを接続するBNCコネクターの外側のリング状の電極とGNDとの間に何かしらの小細工をすればよいのではと思ったのだ。で、下写真のような電極を作製(ゴム板の両側に銅電極を取り付けたもの)。

これをテクトロオシロのBNCコネクターのリング部分に挟み込んで、そのリング電極から出ている信号を別のチャネルで測定してみると・・たんに直流電位が検出されるだけだ。これ、もしかして、簡単に出来るかも。このリング電極とGND間に可変抵抗器を接続してみた。そして、抵抗値を変えると、予想通り、オシロ画面のプローブ倍率表示がちゃんと変わる。ちなみに抵抗値をおおよそ8kΩと15kΩの間でプローブ倍率表示が10倍になる。もっと小さくしていくと20倍、50倍、100倍と変わる。ある範囲を超えると全て1倍となるようだ。

 

今回購入したプローブは10倍なので、固定抵抗値10kΩ程度でよさそうだ。

これで気分よく、ちゃんとプローブ倍率にあった表示となるのだ。

あとは、見栄え良く10kΩの微小なチップ抵抗を埋め込めばよいだけだ。

めでたし、めでたし。

 

 

前のページ | 次のページ

Best Price by Amazon

このWEBサイトもサクラです。